これからインド・ラダックへの旅行を検討されている方に向けて、ラダック・レーの観光情報をまとめました!
私は2022年6月に約1週間ほどレーに滞在し、レー周辺のゴンパ(僧院)やパンゴン湖、ラマユル僧院などを訪れました。短い滞在でしたが、ラダックの自然や文化を堪能することができました!
そこでこの記事では、ラダックでの滞在に必要な費用、観光スポットへの行き方、入域許可証(ILP)の取得方法、レストラン・宿泊施設の情報をお届けします。
また、ラダックの気候や服装の注意点、高山病や治安についてなど、旅行者が気をつけるべき事項についても説明します。
この記事を読めばラダック旅行の概観がつかめると思います!
秘境と呼ばれるラダックは、ヒマラヤの山々の美しさやチベット文化的な魅力に溢れています。
ラダックへの旅行を検討されている方に、ぜひこの記事を読んでいただきたいです!
※2022年6月時点での情報です
インド北部の街レーの概要・行き方 – チベット仏教の文化が広がる秘境の街
「インドのチベット」とも称されるレーは、インド北部のラダック地方の中心都市で、ラダック観光の起点となる街です。
基本的にはレーに滞在しながらラダックの観光地を周っていくという旅行スタイルになると思います。
チベット文化圏に属し、多くの住民がチベット民族であるため、デリーから来るとまるで別の国に来たかのような間隔に陥ります。
そもそもインドは大きな国なので、北と南、西と東でまったく異なる文化を持っているわけですが、とりわけラダックは地理的要因(標高3,500m)も加わり、まさに秘境と呼ばれるに相応しい地域だと思います。
デリーから飛行機で約1時間でラダックの中心都市レーへ
「インドのチベット」と呼ばれるラダックの中心都市レーに行く最も簡単な方法は飛行機です!
デリーのインディラ・ガンディー国際空港からレーのクショ・バクラ・リンポチェ空港まで約1時間のフライトです。料金はおおよそ1万円~2万円です。
エア・インディア、スパイスジェット、IndiGoなどの航空会社が就航しています。
フライトは午前発のみ。たしか、午後は風が強くて飛行機が飛べないとかそんな理由だった気がします(違うかも)?
ちなみに、クショ・バクラ・リンポチェ空港は軍用としても使われており、軍用機や軍人さんを目にすることができます。
空港での写真撮影に厳しかったりもするので、注意が必要です。
▼標高3,000mを超えるクショ・バクラ・リンポチェ空港
レーにはデリーからマナリを経由して陸路で行く方法もあります。
野を越え山を超え、3日程かかるハードな道のりのようですね。
時間と体力に余裕がある方は挑戦して見ましょう!
ラダック旅行1週間の予算
私がレーに1週間滞在した際の費用は約8万円でした。(デリーまでの航空券代金は含まず)
簡単な内訳としては…
私の場合、パンゴン湖へ行くのにツアーを組まずにバスで行ったため、かなり安上がりになっていると思います。
レーの旅行代理店でツアーを組んでパンゴン湖やヌブラに数日間滞在する場合や、トレッキングに行く場合は+数万円必要になるかと思います。
▼美しきパンゴン湖。ラダックに来たらここは逃せないです。
宿泊費に関してもゲストハウスに泊まったため、1泊1,800ルピー(約3,000円)程度に抑えられています。
レーは国内外から多くの人が訪れる観光地なので、中級~高級ホテルも充実しており、安めのゲストハウス以外の選択肢も充実していると思います。
ラダックの観光のシーズン、気候など
ラダックの観光シーズンは4月~10月上旬までに限られています。
私は6月末に訪れましたが、毎日カラッとした晴天が続きとても気持ちの良い気候でした。
▼こんな天気が毎日続く(サクティ村)
ただし、標高が高いため寒暖の差が大きいため、夏場であっても防寒着は必要だと思います。(私は長袖のスウェットでやり過ごせましたが、時期によってはダウンジャケットが必要)
また、日差しは強く乾燥しているため、日焼け止めなどでの対策も必須です。
ラダックを旅行する際の注意点
ここでいくつか注意点を挙げておきます。
ラダックに行く前に確認しておいてください。特に査証(ビザ)や治安に関しては、必ず外務省のページで確認するようにしましょう。
ラダックでは高山病に注意!絶対に無理はしないこと
ラダックへの旅行では、高山病に対する警戒が必要です。
特にレーの標高は3,500メートルを超えており、酸素の薄さや気圧の変化が高山病のリスクを高めます。
高山病は頭痛、めまい、吐き気、息切れなどの症状を引き起こす可能性があります。
そのため、初めてのレー到着時には身体の変化に敏感になりましょう。
▼初日はメインバザールを散歩する程度に留めると良いかも
私自身もレーに到着した際、身体のだるさや歩くだけでめまいが起こる症状が現れました。
これは高山病の初期症状であり、身体が標高の変化に適応しようとしているサインです。
泊まっていたゲストハウスのスタッフから、到着日はゆっくり休み、できるだけ軽い散歩をするようアドバイスを受けました。
その通りにすると、2日目からは身体が順応し、普段と同じように歩き回ることができるようになりました。
高山病予防のためには、十分な休息と慎重な行動が重要です。自身の体調を確認し、ラダックの美しい自然を楽しむために適切な対策を取りましょう。
レーのクレカ事情・両替・ATMでの海外キャッシング
ラダックでクレジットカードが使える場所はほぼ無いです。高級ホテルやレストランなどでは使えるかもしれませんが、行かなかったのでわかりません…
そのため、現金を多めに持っていくことを強くおすすめします。
両替に関しては、私はデリーで済ませたのでラダックでは利用しませんでしたが、シーズン中は両替所が営業しているようですね。
ATMでのキャッシュサービスに関しては注意が必要です。
メインバザールにあるATMは故障していること多々があり、利用できるのはたった1台だけということも…
その結果、長蛇の列ができることもありますので、やはり現金を多めに持参することが確実で安心です。
入域許可証(ILP)について
パンゴン湖やヌブラに行くためには、入域許可証(Inner Line Permit)が必要になります。
レーの旅行代理店から申請するのがスムーズです。その際、パスポートが必要になるので忘れずに。
ただし、すぐに取得できるわけではないため、時間に余裕を持って申請しましょう。
私はレーのメインバザールの近くにある Ancient Tracks という旅行代理店で入域許可証の取得をお願いしました。
料金は650ルピーで、これはパンゴン湖周辺の観光地(例えば、ヌブラやツォ・モリリ)のパーミッションも含みます。
入域許可証(ILP)の取得は平日のみ可能で、申請から取得までの所要時間は2時間程度でした。
▼入域許可証(ILP)はこんな紙
この紙はパンゴン湖に行く途中のチェック・ポイントで回収されるため、何部かコピーをとっておいた方が良いです。
2022年6月時点でのインドのコロナ対策・ワクチン証明書
2022年6月時点ではインド入国の際に、
が必要だったので、それらを準備して、さらに
をする必要がありました。
いや〜めちゃくちゃ面倒でした(笑)
私の場合、ネパールから入国したのですが、カトマンズでPCR検査を受けるのもなかなか面倒でした。
今現在は、状況が変わっていると思うので、外務省のページでチェックしてみてください。
インド入国の際の査証(ビザ)について
インド入国には査証(ビザ)が必要です。
私の場合はカトマンズの旅行代理店にe-VISAの申請を丸投げしました。
こちらも、外務省またはインド大使館のページで最新の情報をチェックしてみてください。
ラダックの治安について
ラダック・レーの治安に関してですが、一般的には比較的安全な地域だと言われています。
観光地として知られており、多くの旅行者が訪れるため、治安の維持にも力が入れられていると思います。
少なくともデリーに比べたら天と地の差があります(笑)
▼ゴミ一つないメインバザールの朝。もちろん掃除してくれている人がいます。
ボッタクリはほぼ無いと言っていいでしょうし、変な人(?)に話しかけられることも無いです。
車の運転もインドの他の地域と比べたらマシな気がしますね。
町並みが美しく、ゴミも少ないため安心して旅行できると思います。
ほぼ歩いて周れるレー市内の主な観光名所
ここからはレーの名所を紹介していきます!
レーの中心部から歩いて周れる範囲の観光は1日~2日あれば足りるかなと思います。
レー王宮
1600年頃に当時の王センゲ・ナムギャルにより建立された王宮で、レーの街を見下ろせる小高い丘の上にあります。
レーの街の中心部から坂を登っていけば20分ほどで着きます。
入場料を払えば中に入ることもできて、レーの街とヒマラヤの山々を眺めることができます。
▼レー王宮の窓から眺めるレーの街並み
ナムギャル・ツェモ
レー王宮からさらに丘を登ったところにある僧院で、レーの街を見渡すことができます。
歩いていくこともできますが、ちょっと遠そうだったので私はタクシーを使いました。
階段を使って僧院を登っていくのですが、柵があまりなくてちょっと怖かった…
▼ここから見るレーの街もまた良いのです。
ここから眺めると、ヒマラヤの壮大な山々に囲まれたレーの街を一望することができます。
青く澄んだ空と荒涼とした山々の対比が、レーの独特な魅力を引き立てています。
特に朝や夕方の光の当たり方によって、街全体が幻想的な光景に包まれることもあります。
レーを訪れた際には、ぜひこの素晴らしい景色を堪能してみてください。
メインバザール
レーの中心部にあるバザール。
飲食店、銀行、旅行代理店、ホテルなどなど…なんでも揃います。
ここから見るレー王宮がまた素晴らしいんですよね。壮大な建物が青い空に映え、歴史と伝統の息遣いを感じます。
バザールの周辺には、伝統的な工芸品やお土産を販売する店舗も多数あり、ラダックの文化に触れることができます。
▼お土産屋さん。雑貨やTシャツなど色々あります。
銀行のATMもメインバザールに数か所あり、クレジットカードの海外キャッシュサービスが利用できます。
ただし、ATMが故障していることが多々あり…1ヶ所のATMに長蛇の列ができていることもあります。
そのため、ATMを利用する場合は時間に余裕を持っておくことをおすすめします。
あるいはデリーで両替して、現金を多めに持っておくと良いですね。
中央アジア博物館
レーのメインバザールの北側にある博物館。
シルクロードの歴史を知ることができます。
日帰りで行くレー近郊の主な観光名所
次に紹介するのは、レーから日帰りで行ける観光名所(主にゴンパ)です。
ゴンパとは僧院のことで、ラダック地域に広く存在し、美しい自然環境に囲まれた場所に建てられています。
これらの僧院は、チベット仏教の信仰の中心であり、ラダックの文化や歴史を象徴しています。
タクシーの運転手さんに交渉すれば、これらのゴンパをまとめて周ってもらうことも可能です。
どの場所を何時間で巡るのかに依りますが、3~4箇所で2,000~4,000ルピーが相場かなと思います。
チャーターするタクシーを見つけるなら、レーのメインゲート近くのタクシー乗り場に行くと良いです。
何台ものタクシーが停まっているので、運転手さんたちと交渉してみると良いでしょう。
▼ここにタクシーが何台も停まっている
ティクセゴンパ(Thiksey Monastery)
ティクセゴンパ(Thiksey Monastery)はレーから車で約40分です。
周辺のゴンパの中では最も観光地化されており、ラダックで最もポピュラーなゴンパだと思います。
▼ティクセゴンパの弥勒菩薩像
僧院の中には高さ15mの弥勒菩薩像があり、これはラダックで最大なのだそうです。
また、敷地内にはレストランやお土産屋さんもあります。
チェムレゴンパ(Chemrey Monastery)
チェムレゴンパはレーから車で約1時間、パンゴン湖へ行く途中にあるゴンパです。
要塞のような佇まいは一見の価値があります!
タクトクゴンパ(Takthok Monastery)
タクトクゴンパはサクティ(Sakti)というレーから車で約1.5時間の村にあるゴンパです。
▼サクティ(Sakti)の村
これまでに紹介したティクセゴンパやチェムレゴンパと比べると小さなゴンパです。
チベット仏教の瞑想指導者たるカル・リンポチェが瞑想したとされる「ダグプク」という名の洞窟ラカンが有名です。
ストク王宮(Stok Palace)
ラダックの王族の末裔の居城であるストク王宮はレーからは車で30分ほどです。
王宮の中は博物館があり、王族が着ていた衣装や武器などが展示されています。
また、ゴンパ(僧院)も中にあります。ただしどちらも撮影不可。
タクシーを1日借り切ったレー近郊のゴンパ巡りに関しては、以下の記事で詳しく紹介しているので、よかったら読んでみてください!
1泊2日で行くレー近郊の主な観光名所
最後に紹介するのは、レーから1泊2日で行ける観光名所です。
私は1週間の滞在中にパンゴン湖とラマユルまで足を伸ばしました。
私は2ヶ所ともバスを使って安上がりに済ませましたが、レーの旅行代理店でツアーを組めば、もっと色んな場所を効率的に周れると思います。
パンゴン湖(パンゴンツォ)
パンゴン湖(パンゴンツォ)といえば、ラダックを代表する景勝地の一つで、その美しい湖面と4,000~6,000m級のヒマラヤの山々の景色が大変に素晴らしいです。
2009年のインド映画「きっと、うまくいく」のラストシーンのロケ地となったことでも有名ですね。
▼湖面に映るヒマラヤの山々。このためにラダックに来たと言っても良い。
また、パンゴン湖に至るまでに、チェムレゴンパやサクティ村を通り、チャンラ峠という標高5,360mにもなる峠を越えるのもポイントの一つです。特に、峠の上から眺める景色が最高です!
▼峠越えの景色が素晴らしい
パンゴン湖への行き方は、以下の記事で詳しく説明しているので、読んでみてください!
月世界・ラマユルゴンパ
ラマユルは、レーから東へ約100kmのところにある小さな村。
「月世界」と呼ばれる険しくも美しい地形と、その先にあるのがラマユルゴンパ(僧院)が有名です。
荒涼とした山々に囲まれ、岩山の上に建つラマユル僧院。ラダックの中で最も美しい僧院のひとつだと思います。
▼バスの窓から見た「月世界」と呼ばれる地形。たしかに月面っぽいかも?
▼僧院の中に入ることができる。この時はおおきなお祭りでした。
▼ラマユルゴンパから見る月世界
ラマユルへはレーのバスターミナルからバスに乗って5時間ほど。日帰りは厳しいので、1泊することになります。
ホテルは少ないですが、800ルピーほどで泊まれる安いゲストハウスもあります。
食事や買い物できる場所も少ないので、その点は注意です。
▼ラマユルにある食堂。味は悪くないです。
ラマユルはラマユルゴンパと月世界以外に見どころはなく、レーに戻るバスも頻繁では無いため暇を持て余す可能性もあると思います。
とはいえ、岩山の上に壮麗と佇むラマユル僧院は一見の価値あり。
時間が許せば訪れてみることを強くおすすめします!
ラマユルへの行き方は以下の記事に詳しく書いているので、興味のある方はぜひ!
レーで泊まったゲストハウス・おすすめのレストラン
1週間のラダック滞在中に複数のゲストハウスに泊まりましたが、その中で最もおすすめしたいメントークリングゲストハウス(Mentokling Guest House)を紹介します。
また、特に味のクオリティが高かったレストランも紹介します!
メントークリングゲストハウス(Mentokling Guest House)
レーのメインバザールまで徒歩5分のところにあるゲストハウス。
好立地な上に料金もそれほど高くないです。私が泊まったときは1泊1,800ルピー(約3,000円)でした。
1人でダブルルームに泊まったので、2人で泊まればさらに割安ですね。
なぜか部屋の写真撮ってなかったので、 Booking.com から拝借した画像です。
▼ダブルルーム。テーブルやソファもあって広々使える。
スタッフの方も親切で、高山病にかからないようにアドバイスしてくれたり、旅行代理店を紹介してくれたりと大変助かりました!
また、レストランを併設していて、味もなかなか美味しいので、ぜひ利用してみてください。
▼中庭にあるオープンテラスで食事できる
Mentokling Guest House(Google Maps)
チベタンキッチン(The Tibetan Kitchen)
レー中心部から西へ10分ほど歩いたところにあるチベット料理のレストラン。
かなり広くて100人は入れそうなレストランですが、観光客でほぼ満席。
▼シャバレというひき肉が入ったパイ
▼チョウメン。日本の焼きそばと変わらない?
どの料理も美味しかったです!
値段はちょっと高めですが、1人2,000円もあれば満腹になります。
The Tibetan Kitchen(Google Maps)
レー・カフェ(Leh Cafe)
メインバザールにあるカフェ。
レーの強い日差しに耐えかねて、何度か利用しました。冷たいコーラが飲めるのが最高です!
ドーナツやケーキなどの甘いものも充実。Wi-Fiも使えて便利です。
▼チョコレートドーナツ。胃もたれしそうな甘さが美味しい!
まとめ
以上、私がラダックに1週間滞在した際の情報をまとめてみました。
インド北部の秘境ラダックは、ヒマラヤの壮大な山々に囲まれた自然の絶景や、チベット文化の深い魅力が広がる素晴らしい場所です。
ラダックへの旅行は、心躍る冒険と癒しの旅になるはず!
ただし、高山病や気候の変化にはくれぐれも注意してください。
この記事が、皆さんにとっての充実したラダック旅行の参考になれば嬉しいです。
ぜひ、素晴らしい自然と文化に触れながら、ラダックの魅力を堪能してください!
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